【人間関係】人はなぜ、他人を許せないのか
脳科学者である中野信子さんの著書、『人は、なぜ他人を許せないのか？』を読了しました。
自らの考えを絶対的な正義だと思い、他人を攻撃することで快感を得る「正義中毒」について、脳科学的な観点から原因と対策について考察されている良書です。
大切だと思ったポイントは次の3点です。
①人類の歴史上、自分達とは異なる集団や自分たちの集団からはみ出る構成員には、排除の力学が働いてしまう。生存を主たる目的とする以上、「異質な他者を排除したい！」という感情が湧き出ることは脳科学的には仕方がないことである。
②人間という生物の不完全さを認識した上で、いかに、自分たちの思考が偏っているかを理解することが大切である。さまざまなバイアスに支配された状態で物事を見ていることを自覚し、それは他者も同じであることに思いを巡らせること。
③多様性のない集団は破滅に向かう。多様性を認めることは一筋縄ではいかないが、多様性を認めない未来に希望はないことを理解することが大切である。
人生100年時代を生きる上で、人間関係の問題を考えることは非常に大切だと思います。
人生の幸福に最も大きく関与するものは、「良質な人間関係」だとという結論も出ているほどです。（英語版で失礼します）
今後ともよろしくお願いいたします。
