コミュニケーションギャップについてーその①ー
細谷功さんが書かれた『「具体⇄抽象」トレーニング』という本を読んでいますが、
コミュニケーションギャップが起こるメカニズムについて非常にわかりやすく解説されていました。本日はその一つをご紹介いたします。
「他人のことは抽象的に、自分のことは具体的に捉えてしまうがゆえにコミュニケーションギャップが生じてしまう」
例えば、「自分は、〇〇で△△で〜〜な状況で苦労しながら仕事をしているのに(具体的)
Aさんは、感謝の言葉も言ってくれない。なんて「無礼な人」なんだ。(抽象的)」
上記の例では、Aさんにも様々な個別的で具体的な事情があるはずなのに、「無礼な人」というラベルを貼って抽象的に捉えてしまっています。
自分のことを具体的に捉えてしまうのは、自分の状況は見えやすいからです。
反対に、他人のことを抽象的に捉えてしまうのは、自分よりも他人の状況は見えづらいということが関係しています。
これを解消するための考え方は、自分の捉え方への具体度を下げ、相手の捉え方への具体度を上げること。
つまり、自分の内情はほどほどにしておいて、相手の内情の理解に努めようということです。
(相手の言動の背景をきちんと理解しにいく姿勢を持つことが大切です)
具体と抽象という考え方を用いることで、コミュニケーションギャップのメカニズムが説明でき、解決策も考えることができることが分かりました。