100年時代のWonderful LIFE.

「人生100年時代を心ゆくまで謳歌したい」そのような想いを持った20代の記録です。ブログを通じてさまざまな方と繋がりたいです。よろしくお願いします。

日常の何気なさにどれだけ心を動かせるか。

                                         

 

こんにちは。

いよいよ4月がスタートしましたね。

桜の季節になりました。

↓大学の桜が綺麗でした。

f:id:takumakuma0829:20210401130341j:plain

 

 

                                          

詩を味わう〜長田弘さんの「世界はうつくしいと」〜

                                          

 

長田弘さんの「世界はうつくしいと」という詩を読んでみて、日常の何気ないことに心を動かす大切さを感じました。以下、「世界はうつくしいと」です。

 

「うつくしいものの話をしよう。
いつからだろう。ふと気がつくと、
うつくしいということばを、ためらわず
口にすることを、誰もしなくなった。
そうしてわたしたちの会話は貧しくなった。
うつくしいものをうつくしいと言おう。

風の匂いはうつくしいと。

渓谷の石を伝わってゆく流れはうつくしいと。
午後の草に落ちている雲の影はうつくしいと。
遠くの低い山並みの静けさはうつくしいと。
きらめく川辺の光りはうつくしいと。
おおきな樹のある街の通りはうつくしいと。
行き交いの、なにげない挨拶はうつくしいと。
花々があって、奥行きのある路地はうつくしいと。
雨の日の、家々の屋根の色はうつくしいと。
太い枝を空いっぱいにひろげる晩秋の古寺の、大銀杏はうつくしいと。
冬がくるまえの、曇り日の、南天の、小さな朱い実はうつくしいと。
コムラサキの、実のむらさきはうつくしいと。
過ぎてゆく季節はうつくしいと。
きれいに老いてゆく人の姿はうつくしいと。

一体、ニュースとよばれる日々の破片が、
わたしたちの歴史と言うようなものだろうか。
あざやかな毎日こそ、わたしたちの価値だ。
うつくしいものをうつくしいと言おう。
幼い猫とあそぶ一刻はうつくしいと。
シュロの枝を燃やして、灰にして、撒く。
何ひとつ永遠なんてなく、いつか
すべて塵にかえるのだから、世界はうつくしいと。」

 

 

よく、「小さな幸せに気づけない人が大きな幸せは手に入れられない」といった言葉を聞きますが、これは真理だと思います。

 

日常の何気ない風景や出来事に思いを馳せる。

何気なさに幸せが宿っていることを改めて感じられた、そのような詩でした。